[水仙]
学名：Narcissus
和名：スイセン

ヒガンバナ科の多年草。早春に、白や黄色の花を横向きにつける。 葉は平たい線形。らっぱ・口紅・房咲き・八重咲きスイセンなどの品種があり、全草に強い中枢神経麻痺作用を持っている。

寒くて花の一番少ない冬の時期、お花屋さんや公園で一番最初に見かけるのは、凛とした姿の水仙。 春を告げる花として、親しみを感じる。水仙という名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもの。 雪中花（せっちゅうか）という別名もある。

水仙の精油（ナルキッソス、ジョンキル）はそのままで完成された香水のように豊かな香りである。 ただし、植物自体が有毒性なので、精油の取り扱いにも注意が必要。

ナルシスの名前はギリシャ語のナルコ（麻痺）に由来する。 ギリシャ神話では、美少年ナルキッソスが復習の女神ネメシスにより呪いをかけられ、水面に映る自分の姿に恋をしてしまった。 その叶えられない思いで憔悴し、そのまま花になってしまったのが水仙だと言われている。

中国ではポピュラーな水仙茶は、ある程度発酵を進ませてから加熱処理を行った青茶の種類の1つで、ほうじ茶のように香ばしく飲みやすい。水仙の花とは無関係だ。 中国語で水仙は「水の仙人」を意味するので、お茶の名に相応しいのかもしれない。 前述のように植物の水仙は有毒植物で、口にすると強い中毒症状を起こすのでご注意を。

冬の時期、一番に咲き春の訪れを告げることから、海外では水仙は「希望」のシンボルとして、ガン患者をサポートする団体など、多くの場面で用いられている。

水仙は楽観的な花で、どんな植え方をしてもきれいに咲きます。 大きめの穴をいくつか掘って、まとめて球根を埋めると、全部咲いたとき、それはみごとです。
「ターシャ・テューダー/思うとおりに歩めばいいのよ」（発行メディアファクトリー）より

花言葉・・・うぬぼれ、自尊心、自己愛、気高さ