[スカビオサ]
学名:Scabiosa atropurea
和名:松虫草(西洋マツムシソウ)
園芸種で多く出回っているのは外国原産の西洋マツムシソウ、一般にスカビオサの名で呼ばれている。 一、二年草のものと多年草のものとがあり、草丈は三〇〜一〇〇センチくらいで春から夏にかけて花を咲かせる。
「スカビオサ」はラテン語の疥癬(強い痒みと、皮疹を伴う)を意味し、この皮膚疾患に薬効があるとされ使われてきた。 別名でピンクッション・フラワーとも呼ばれるように、「針山」のように花の中心部にある頭状花が密に盛り上がっている。 花色は薄紫や白、ピンクなど豊富にある。
一方、日本の草原に自生する松虫草(スカビオサ・ジャポニカ)は、中心部の盛り上がり部分が小ぶりで、花びらも少し長い。 咲く時期も春から秋ではなく、夏から秋に草原や草地に咲く。万葉集にも詠まれているように古くから愛でられてきた日本の秋の草花とされている。
名前の由来は松虫の泣く頃に花が咲くところから来ている。秋風にゆらゆらと揺られ、爽やかにそして健気に咲くその姿は美しくなんとも愛おしい。
花言葉:恵まれぬ恋、健気、感じやすい、喪失